2018年9月11日火曜日

秋田県発「めざせ!未来のICTスペシャリスト」夏休み特別ゼミ/実施レポート

8月8日(水)~10日(金)の3日間、秋田県主催の中高生を対象とした、「めざせ!未来のICTスペシャリスト」夏休み特別ゼミが開催され、1日目は、一般の方向けの特別講演が行われ、9日(木)~10日(金)の2日間は、プログラミング実習として中高生を対象にしたAIを学び実際に体験する実習の運営サポートとして、弊社エンジニアが携わりました。


f:id:webimpact:20180906124745p:plain

今回は、ニュースやネットでもよく見聞きするようになった「AI(人工知能)」について、学び、触れ、最後に演習としてAIプログラミングを体験する内容です。
弊社は、2017年よりIBM Watsonのエコ・システムパートナーに認定され、現在お客様のご要望に合わせ、AIを活用したシステムのコンサルティングから開発を行っております。また、過去に大学生向けインターンシップで「AIプログラミングを1日で体験する」といった演習や講義を実施しており、こうした実績を今回は秋田県の中高生向けにカスタマイズしました。
また、中高生には1人1台のPCを用意しましたが、ITの知識レベルはさまざまであったため、学んだ事からアイデアを出し合い、トラブルをグループで協力して解決する方法として、小人数のグループに分かれて取り組みました。


実習1日目の午前中は、参加者同士でキャッチボールの自己紹介からスタート。グループでのコミュニケーションが少し進んだところで、早速AI(人工知能)について簡単な講義を行いました。
・AI(人工知能)とはなにか?
・身近なAIって何?
・今回体験するIBM Watsonについて

などを説明しました。


f:id:webimpact:20180906135529j:plain
プログラミング実習講義の様子
ここで少し、IBM Watsonについてご説明します。
AIというと人工知能ですが、一般の方が想像するAIはドラえもんのような知性を持ったAIです。しかし、現実はそこまで至って居らず、現在は人間の思考を補助するようなAIが実用化されています。それらを区別するため、IBMでは現在のAIはAugmented Intelligence(拡張知能)の略としていると言った講義が行われていました。その上で、IBM Watsonでは、対話を行うAssistant、大量のデータから目的の物を探し出すDiscovery、画像から被写体が何かを判断するVisual Recognition等があります。


f:id:webimpact:20180906133703j:plain
AIについて説明をする弊社エンジニア
では、講義の様子に戻りましょう。
実習1日目の午後は、前段にご説明したIBMの提供するAIの一つである、Assistantを使った、「チャットボット(Chatbot)」の作成を行いました。
講義では「レストランの問い合わせを受けるチャットボットを作る」という仮定で、
例えば、
ユーザー:「アレルギーを知りたい」
Chatbot:「どのメニューのアレルギーを知りたいですか?」
ユーザー:「きりたんぽです。」
Chatbot:「きりたんぽ鍋のアレルギー物質は○○です。」
といった形のChatbotを、Assistantの主要な機能を一つ一つ学びながらプログラミングしていく演習を実施しました。
ここまでは、用意したテキスト通りの操作を行っていくだけですので、受講された中高生はスムーズに講義は進んでいきました。

f:id:webimpact:20180906135515j:plain

実習2日目は、前日に学んだAssistantを使って、各自が思い思いのbotを作る実習です。
bot作りのヒントとして、秋田県の名物秋田県のデートスポットなどテーマをいくつか提示しました。提示したテーマは下記の通りです。
・秋田のインスタ映えする場所
・秋田の放課後や土日に自習できる場所
・秋田のおすすめデートスポット
・秋田のおいしいスイーツ
・秋田のイベント情報
どのテーマにするのかは受講生の皆さんに一任し、それぞれが思い思いのbotを考え、プログラミングし、スムーズに動作したり、しなかったり一喜一憂しながら一生懸命に作成していました。作ったbotは、LINEで動かします。
今回の受講生の皆さんは非常に積極的で、お昼の休憩時間もそこそこに複雑なbotを作っている方や、複雑な機能を作りたいと、講師に積極的に質問する方などが多かった印象です。最終的に、全員が思い思いのbotを作り上げることが出来ました。

実習2日目の午後には、秋田県のテレビ局や新聞社の取材も入り、
受講生はプログラミングしてできあがったbotを新聞記者達に嬉しそうに見せていたのが印象的で、楽しく2日間を終えることができました。
秋田県、ICT人材育成に「ボット」作り実習 | WE LOVE AKITA MAGAZINE
(2018年9月6日掲載)

今回参加した中高生は、「最初は難しいとかAIって怖いと思ったけど、プログラミングに対してのイメージが変わりました。受験生なので情報技術系に進んでもっとプログラミングを勉強して秋田県が発展できるようなIT技術を身に付けたい」という感想を聞くことができました。
受講生が生活をする「秋田県」という身近なテーマでbotを作成し、デジタルネイティブ世代に身近なアプリのLINEで動作させることができたという経験によって、ICTと彼らの未来はより身近なものとして繋がったのではないでしょうか。そして、受講生たちの中から、そう遠くない未来に秋田県をITで便利にするエンジニアが出てくることを願っています!


f:id:webimpact:20180906135555j:plain
上段から「I」「C」「T」ポーズで記念撮影!!
ウェブインパクトは、これまでに秋田県五城目町、愛知県豊橋市、立教大学をはじめさまざまな産学官連携事業を行っております。詳しくは弊社ウェブサイトをご覧ください。
産学官連携事業:https://www.webimpact.co.jp/company/collaboration

ウェブインパクトへのお問い合わせはこちら:https://www.webimpact.co.jp/pr_contact/
電話:03-3526-6360(10時~19時:土日祝祭日を除く)