2018年1月12日金曜日

「地図お絵かき学習会~子供編/大人編~」マッピングパーティー開催レポート

共同で地図作成をするマッピングパーティーが、11/25(土)に「電車お絵描き学習会~子供編~ 電車の絵がGO!」、12/9(土)に「地図お絵描き学習会~大人編~」というテーマでこども未来館ココニコで開催されました。

マッピングパーティーとは、「OpenStreetMap/オープンストリートマップ(以下OSM)」の地図上に載せる情報を街歩きをしながら収集し地図を作成していくイベントです。世界的に大流行したポケモンGOFACEBOOKにも採用されているOSMは誰でも自由に編集、閲覧ができます。今回は、子供編で子供たちが電車の絵をカラフルに描き、大人編では、その電車を走らせる地図を作成するコラボレーションイベントとして開催しました。

ウェブインパクトは、豊橋市内の路面電車がOSMの地図上へリアルタイムに表示される「電車の絵がGO!」アプリや、子供編開催の際には、Pepperがイベントの受付案内をサポートをする仕組みや、豊橋鉄道様の講義への誘導をするために専用クラウドシステム「白い台本」をプログラミングし技術協力をいたしました。

子供編と大人編のマッピングパーティーそれぞれの様子をまとめました。

【11/25(土)子供編】
イベント当日は、たくさんのご家族連れが遊びに来てくれました。パソコン上の「電車の絵がGO!」アプリを使って電車の絵に色を付ける作業は、小学3,4年生くらいになると1人で出来る子が多く見られました。小さなお子さんは、車掌さんの帽子をかぶったスタッフがパソコンの使い方をサポートしながら一緒に作業をしました。

 

パソコンだけではなく、クレヨンや色鉛筆を使って電車の塗り絵をしたり、車掌さんの帽子を工作するブースも用意しました。自分で作った帽子をかぶり、Pepperと一緒にスクリーンの前で記念撮影をしました。


豊橋鉄道様のご協力のもと、1日に2回行われた路面電車のお話は、電車が好きな子供はもちろん、親子で一緒に興味深く聞いていただき楽しい時間になりました。


子供たちが「電車の絵がGO!」アプリを使って色を付けデザインした電車が画面上へ電車アイコンとして映し出されると、みんなとても嬉しそうに素敵な笑顔を見せてくれました。ハートやドットが描かれていたり、羽が生えたようなデザインなど個性あふれる電車アイコンが地図の上を彩ります。また、パソコンで描いた電車は紙に印刷をして自身の作品としてプレゼントをしました。そんな作品の中から一部をご紹介します。



どれもカラフルでオリジナリティ溢れる、かわいらしい電車がたくさん完成しました!

このイベントで子供たちが描いてくれた電車のアイコンが大人編のマッピングパーティで作成した地図とコラボレーションをします。

ウェブインパクトが開発をした、豊橋市内を走る路面電車とコミュニティバスの位置情報がわかるサービス「のってみりん」の電車アイコンが、今回の子供編で作成された電車アイコンになって走ることがあるかも?!との事。子供たちの描いた電車は、今後の行方も目が離せません!


【12/9(土)大人編】
子供編から2週間後、12/9(土)に大人編として、街歩きをしながら地図を作成するイベントが開催されました。まずは、OSMの概要説明など座学からスタート。Code for SAITAMA副代表の古田武士様からOSMの「見どころ、描きどころ」など、講義では歩くルートから名所の紹介、どこに注目して歩いたらよいかなど、地図情報の集め方を実践的にご説明頂きました。

 
座学で学んだ知識を確認し合いながら、街歩きの前にまずは腹ごしらえです(笑)
豊橋伝統の細かくきざんだ大根の葉を混ぜ合わせた菜めしと豆腐の味噌田楽を「きく宗」さんでいただきました。


お腹を満たした参加者は、「OSMへ1人1スポットを描こう!」というミッションを立てフィールドワークを開始しました。手元には紙に出力をした地図を持ち歩き、路面電車を使い、広い範囲を手分けをしながら、OSMに載っていないデータを数時間かけ、各所の地図に載せたい特徴を探しながら、一生懸命に収集していきました。
 

街歩き後は、再びこども未来館ココニコに戻り、フィールドワークで集めた情報の中から各自が登録・編集をするスポットを決めてOSMへ情報を追加していきました。OSMを更新した情報の一部をご紹介します。

<大口公園 Before→After>

石碑やトイレ、ベンチなどが追加されています 
左側の地図には、「大口公園」しか表示されていませんが、右側の地図には、街歩きで収集した「トイレ」「ベンチ」「城址」などが追加されました。

<全久院 Before→After>

駐車場や観音像の位置などが追加されています 
左側の地図には、まったく情報がありませんが、右側の地図には「寺院」の細かい情報が追加されました。

作業後には追加したスポットの紹介や感想を成果発表し、最後はこども未来館ココニコにあるBigVisionへ大人編で作成したOSMが表示され、子供編で作成された電車のアイコンも追加した地図が完成をしました!

大人編では街の歴史を学びながら、OSMを充実させる楽しさとスキルも身につけていただけたようです。

その街を実際に歩いて、見てみないとわからない情報をOSMに追加し、自由に地図を作成する共同作業のマッピングパーティ。各地でもマッピングパーティーが開催されOSMが充実した情報に更新されていますが、道しか表示されない地域もまだまだたくさんあります。

OSMの編集内容は建築物の名称だけでなく、建物の階数や素材など地図に載せられる情報量がとても多く、手を加えれば加えるほど、便利で実用的な地図になります。こうして地図を充実させていく事で、多くの方への緊急時や避難時の情報提供にも繋がります。

今回参加をしてくださった大人編の皆さんは今後、個人でも地図を充実させる活動を続けてくれると嬉しいです。

12/9(土)に開催された「地図お絵描き学習会~大人編~」の様子を豊橋ケーブルテレビ、ティーズチャンネル(12ch)「とよはしNOW」に取り上げていただきました!


ウェブインパクトではオープンデータを活用したシステムのソリューションや技術提案、活用方法から、子供編のイベントでも活躍したPepperをイベントや子供の教育などでご活用されたい企業・自治体への導入および技術サポートを行っております。
ご提案や料金など詳細はお問い合わせください。

2018年1月4日木曜日

新年あけましておめでとうございます。

弊社は今年で創業24年目を迎えました。
新年にあたり今年の取り組みについて少し書きたいと思います。

昨年1年は今後の弊社をさらに強く、そしてサステナブルにするため、いくつか重要な取り組みを行いました。

まずは弊社の最も重要な資産であるエンジニアの採用、育成についてです。当社が強みとする地域での産学連携事業からの人材の発掘と育成に改めて力を入れました。インターンシッププログラムの復活もその一環で、これを受けて新たに社内に広報・採用チームを新設しました。またカンボジアのキリロム工科大学と業務提携を行い、既に開発力強化についての実務も始動しております。

次に業務提携です。約3800社の上場企業に対して470万社以上ある日本の中小企業に対して、新世代のSMB領域向けシステムインテグレーターとしての側面を強調すべく、AI、IoT、ロボティクスの3点のビジネス構築を行いました。
まずAIはIBM Watsonのエコシステムパートナーの認定を受け、SMBマーケットに対しWatsonの提案とインテグレーションをはじめました。次にIoTはウェアラブルベンチャーのBONXと同社初の法人向けSIに関る業務提携を行い、BONXのB to Bの展開を提案、インテグレーションしてきます。
 

最後にロボティクスはソフトバンクのPepperの認定ディストリビューターとして資格を持ったエンジニアを社内に配置しPepperの法人への提案、インテグレーションを行ってきました。いずれも昨年中に実績をつくり、本年はそれらを基礎により力を入れて推し進めていきます。もちろん「IT前提経営™」の思想のもと、お客様へのご提案のみならず、私たち自身のIT導入を一層加速させ、業務の効率化と新しい働き方の実践、運用に努めてまいります。 


著書『まったく新しい働き方の実践~「IT前提経営」による「地方創生」~』(ハーベスト社)の出版以降、IT前提経営™を導入した働き方について、皆さまよりとても多くのお問合せを頂き、昨年下半期だけで10件を超える講演をさせて頂きました。また私が講義をもつ大学院ではこの書籍と私どもの経験をベースに観光地域経済論という講義を新設しました。特にSMB領域においてはITの適切な導入による働き方改革は、よりスピーディーに大きな成果が出るものと、経験をもとに考えています。
 
ところで弊社は昨年末に「電話」を廃止しました。IP電話を駆使することで東京コア、豊橋コアをはじめ各地域のコアの電話を一切鳴らないようにしたのです。すべての電話はいったん社外のコミュニケーターがこれを受け、必要に応じて担当者のスマホにあるIP電話アプリに転送されます。また業務時間外及び年末年始のアナウンスはコンピューターが自律的に行い、その間のお問合せは音声ファイルとして社内で共有されます。このように電話の着信音や電話の対応に仕事を左右されることなく集中できる仕事環境が構築できました。小さいことではありますが、こういったことも仕事の効率向上に貢献し働く環境の構築に寄与します。また重要なのは、こうしたインフラの構築にほとんどコストがかからないという点です。あまた存在する効率的なサービスを知恵を絞って組み合わせ安価で高機能のソリューションが実現できます。これが「IT前提経営™」の本質だと考えています。
 
さて、本年も昨年同様、ITが皆さまのビジネスをより良く発展的にサポートできるよう、これらの様々な自らの経験をもって沢山の提案と議論をさせて頂きたいと思っています。引き続きご指導のほどよろしくお願いいたします。
 2018年も何卒よろしくお願いいたします。

2018年1月
株式会社ウェブインパクト
代表取締役 高柳寛樹