新年にあたり今年の取り組みについて少し書きたいと思います。
昨年1年は今後の弊社をさらに強く、そしてサステナブルにするため、いくつか重要な取り組みを行いました。
まずは弊社の最も重要な資産であるエンジニアの採用、育成についてです。当社が強みとする地域での産学連携事業からの人材の発掘と育成に改めて力を入れました。インターンシッププログラムの復活もその一環で、これを受けて新たに社内に広報・採用チームを新設しました。またカンボジアのキリロム工科大学と業務提携を行い、既に開発力強化についての実務も始動しております。
次に業務提携です。約3800社の上場企業に対して470万社以上ある日本の中小企業に対して、新世代のSMB領域向けシステムインテグレーターとしての側面を強調すべく、AI、IoT、ロボティクスの3点のビジネス構築を行いました。
まずAIはIBM Watsonのエコシステムパートナーの認定を受け、SMBマーケットに対しWatsonの提案とインテグレーションをはじめました。次にIoTはウェアラブルベンチャーのBONXと同社初の法人向けSIに関る業務提携を行い、BONXのB to Bの展開を提案、インテグレーションしてきます。
最後にロボティクスはソフトバンクのPepperの認定ディストリビューターとして資格を持ったエンジニアを社内に配置しPepperの法人への提案、インテグレーションを行ってきました。いずれも昨年中に実績をつくり、本年はそれらを基礎により力を入れて推し進めていきます。もちろん「IT前提経営™」の思想のもと、お客様へのご提案のみならず、私たち自身のIT導入を一層加速させ、業務の効率化と新しい働き方の実践、運用に努めてまいります。
著書『まったく新しい働き方の実践~「IT前提経営」による「地方創生」~』(ハーベスト社)の出版以降、IT前提経営™を導入した働き方について、皆さまよりとても多くのお問合せを頂き、昨年下半期だけで10件を超える講演をさせて頂きました。また私が講義をもつ大学院ではこの書籍と私どもの経験をベースに観光地域経済論という講義を新設しました。特にSMB領域においてはITの適切な導入による働き方改革は、よりスピーディーに大きな成果が出るものと、経験をもとに考えています。
ところで弊社は昨年末に「電話」を廃止しました。IP電話を駆使することで東京コア、豊橋コアをはじめ各地域のコアの電話を一切鳴らないようにしたのです。すべての電話はいったん社外のコミュニケーターがこれを受け、必要に応じて担当者のスマホにあるIP電話アプリに転送されます。また業務時間外及び年末年始のアナウンスはコンピューターが自律的に行い、その間のお問合せは音声ファイルとして社内で共有されます。このように電話の着信音や電話の対応に仕事を左右されることなく集中できる仕事環境が構築できました。小さいことではありますが、こういったことも仕事の効率向上に貢献し働く環境の構築に寄与します。また重要なのは、こうしたインフラの構築にほとんどコストがかからないという点です。あまた存在する効率的なサービスを知恵を絞って組み合わせ安価で高機能のソリューションが実現できます。これが「IT前提経営™」の本質だと考えています。
さて、本年も昨年同様、ITが皆さまのビジネスをより良く発展的にサポートできるよう、これらの様々な自らの経験をもって沢山の提案と議論をさせて頂きたいと思っています。引き続きご指導のほどよろしくお願いいたします。
2018年も何卒よろしくお願いいたします。
2018年1月
株式会社ウェブインパクト
代表取締役 高柳寛樹